不快な症状の原因はストレス?

自律神経失調症の主な原因といえば、ストレス。健康を害するストレスは人ぞれぞれなので、自分を取り巻く環境に目を向けてみましょう。

自律神経失調症の原因はいろいろな複雑

自律神経失調症の原因は、取り巻く環境だけでなく、自分自身の中にも潜んでいます。しかも何がどうかかわっているかは個人差が大きく、わかりにくいものです。

原因はストレスでもひとそれぞれで異なる

自律神経失調症の主な原因は、心身に緊張や不快、不安を与えるもので、その多くはストレスです。

ここで問題になるのは、ストレスの感じ方や影響は人それぞれで大きく異なるということです。そして、受ける側の性格や考え方によっても、ストレスの種類や程度は変わってきます。また、その時に心身の状態などにも左右されます。

しかも自律神経のバランスを乱して体調不良を起こすほどのストレスが1つということはほとんどありません。いくつもの要因が、複雑に絡み合っているはずです。

ストレス要因には内的・外的なものがある

睡眠不足が続いたり、仕事がきつかったりすると、体調が悪くなることはよくあります。睡眠不足や働きすぎのように、許容範囲を超えると健康への影響が心配される心身のストレスは大なり小なりたくさんあります。

ストレスになり得る要因は、その人を取り巻く外的なものと、その人自身がもっている内的なものとに分かれます。外的要因としては、日常生活・職場・学校の環境、家族関係、人間関係などで生じる刺激や負荷です。急激な気圧や気温の変化、騒音、公害も外的要因に含まれます。

一方、内的要因とは、体質や性格、考え方、身に付いた習慣などが挙げられます。こちらはその人特有のもので、内向的で自分を主張できない人、真面目で神経質な人、すぐにくよくよ悩んでしまう人などは、自分で自分に負荷をかけてしまうようです。

明確な原因を突き止めるのは難しい

自律神経失調症にかぎらず、どんな病気も完治させるには、根本的な原因を取り除く必要があります。

ストレス性に病気の原因を考えた場合、それは特別なものではなく、単独でもなく、だれもが抱えている日常的なものがいくつも複雑に絡み合っているケースが多いのです。それだけに、明確な原因を突き止めるのは難しいようです。

また、自覚しているストレスには対処も可能でしょうが、自分でも気づかないくらいのストレスは、知らず知らずにうちにたまっていき、心の余裕をうばっていきます。ときどきは、心身に重くのしかかっているものがないか、考えることが必要です。

健康を害するストレスの正体

ストレスは心身を不快にさせるものという意味で使われることがほとんでです。ところが、医学的には少し異なるようです。

ストレスとは心身に生じるひずみの状態

ストレスとは本来「物体に圧力を加えた時のひずみ」を表す物理学の用語です。これを医学的に理論化して、「外からの刺激が負担になるとき、心身に生ずるひずみの状態や反応」という解釈をもたせ、広く使われるようになったようです。

分かりやすく、心身をゴムボールに例えてみましょう・ボールを押すと、へこみができます。このへこんだ状態がストレスです。またへこみを生じさせる力をストレッサーといって、ストレスとは区別されます。

すべてのストレスが悪いとは限らない

ストレス(ストレッサを含む)は悪いものというイメージがありますが、すべてが悪いわけではありません。緊張することで底力を発揮したり、衆力をあげたり、困難を乗り越えて自信をつけたりと、適度なストレスによって人がやる気や向上心を得て、成長することができるのです。

どんなストレスがよくて、どんなストレスが悪いのかは、ストレスの種類や程度、受け取り方によって異なります。また、同じストレスでも、がまんできない時もあれば、気にならない時もあります。

私たちは、ストレスに苦しめられるだけでなく、満足感や充実感を味わうこともあります。外レスはどこにでもあり、それから逃げることはできないのですから、自分がどう感じているのかをしり、数珠に付き合う方法を身に着けることが大切です。

過度のストレスを受けた時

ストレスに対して、誰もが自分なりの方法で対処しますが、過信してはいけません。ストレスの処理能力には限界があるので、許容範囲を超えた時には注意が必要です。

ストレスを処理能力が弱ってきた時

ストレスを受けた時に、それをはじき返したり、解消したりするように、だれもがストレスを処理する能力をもっています。ただ、その能力は一定ではなく、ストレスの大きさや量、その人の考え方や性格、身体や心のコンディションなどによって変化します。

とくに、ストレスが増幅するにつれて能力は低下します。その状態が続いて許容範囲をこえてしまうと、心身に害を及ぼすことになります。

いずれにしてもストレスの処理能力が弱ってくれば、身体や心はSOSを発するようになるはずです。それにいち早く気づくことが大切です。

3段階に変化するストレスへの抵抗力

ひずみのあるゴムボールが徐々に弾力性を失うように、ストレスの処理能力はふつう、3段階に分かれて変化します。

第1期は警告反応期です。ストレスがつらくなってくると、疲労感、ちょっとしたミスや物忘れ、いらいら、肩や首のこり、頭痛などの症状を生じさせて警告を促します。

この時点で、ストレスを適切に処理できれば良いのですが、忙しさにかまけて対処を怠ると、ストレスは容赦なく負荷をかけてきます。それに対して、身体は精一杯の抵抗力を発揮して適応しようとします。これが第2期の抵抗期です。

それまでの不快な症状が一時的に薄れ、体調がよくなったように感じることがありますが、ストレスはまったく解消されていません。必死に踏ん張っている状態に気づかず、無理なやせがまんをしているようなものです。

この状態がさらに続くと、疲憊期(ひはいき)と呼ばれる最終段階を迎えます。心身のダメージは大きく、ついにはストレスに抵抗できなくなるほど消耗しきった状態になります。

精神的にやる気、集中力もなくなり、食欲不振、不眠などさまざまな自律神経失調症に悩まされ、日常生活にも支障がでます。なかには、うつ病や不安障害などの深刻な心の病気へと移行するケースもあります。

早め早めに対応し、長引くことのないようにしたいですね。